ねこ先生のほんのひととき

ねこ先生のほんのひととき

ある静かな午後、町の図書館に一匹の猫が現れました。その猫の名は「ねこ先生」。 ねこ先生は、メガネをちょこんとかけたとても賢い茶トラ猫。毎日決まった時間に図書館にやって来ては、お気に入りの席に座り、大きな本をめくって物語の世界へ旅立つのです。 今日の一冊は『星の下の冒険』。ねこ先生の目がきらりと光り、ページをめくるたびに心がわくわくします。海を渡り、山を越え、空を飛ぶ—すべてがその小さなページの中にあるのです。 時には子どもたちがそっと隣に座り、ねこ先生の読む音に耳をすませます。「にゃあ、ここは大事な場面だよ」と言わんばかりに、ねこ先生はゆっくりと読み進めました。 夕暮れ、ねこ先生は本を閉じ、棚に戻してまた明日と帰っていきました。 その日から、図書館には「本好きな猫がいる」といううわさが広がり、たくさんの子どもたちが本を読むようになったのです。

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