眠そうなアメリカンカールとモノクロ図書館の夢

その日、図書館の夕暮れは特別だった。本棚の上、暖炉のほのかな明かりに包まれたアメリカンカールのミラは、長い体を気ままに伸ばして寝返りをうつ。耳は外向きにくるりとカールし、どんな物音も夢の音楽のように変えてしまう。誰もいない静かな空間で、ミラの眠気はピークに。ところが彼女が寝返りをうつと、なんと下の本棚から一冊の本が勝手に飛び出し、空中でページをパタパタめくり始めた！ミラの夢と現実が交差し、モノクロの世界にカラフルな物語が差し込む。ウォーホル風の強いコントラストの中で、ミラは"物語を生む夢猫"として図書館の秘密をひとつずつ解き明かしていく。今夜もまた、新たな夢と物語が図書館の片隅で生まれていくのだった。