さくらのこみちと小さなすず
春のやわらかな陽ざしが降り注ぐ午後、小さな猫のミミは、桜並木のこみちにやってきました。彼女はジャパニーズボブテイルの女の子。丸くて短いしっぽを揺らしながら、足元でころころと転がる金色の鈴を、前足でそっとつついて遊んでいます。
あたりには、ひらひらと舞う桜の花びら。ミミはその一枚一枚に目を留め、鈴の音に混ざるように風の音を聞きながら、ふと空を見上げました。「この瞬間が、ずっと続けばいいのに」——そんな気持ちが、彼女の穏やかな表情ににじみます。
道の先から子どもたちの笑い声が聞こえてきました。ミミはしゃん、と鈴を鳴らしながらそちらへ歩き出します。誰かのもとへ、何かの物語が、また始まるように。
桜の下で、ほんのひとときだけ出会えるやさしさと静けさ。そのすべてをミミは胸にしまって、また春のこみちを歩き出すのでした。
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