氷と火の誓い、猫騎士グラウクルの伝説
その名はグラウクル——アイスランドの最果てに生まれ、氷河の風と火山の怒りに育てられた猫騎士。
彼の剣「フィヨルドのグラウクル」は、何世代にもわたり北の民が守ってきた秘宝。鋭く輝く両刃の短剣は、火と氷のバランスを象徴し、古のルーン文字が刃に刻まれている。
グラウクルの着る鎧「ラムラム」は、寒冷地での機動性と防御性を極限まで高めた戦士の証。肩には霜の模様、背には神話の言葉が光を受けて揺れ、彼の存在を神秘的なものにしている。
伝説はこう語られる。ある年、氷河の奥深くから目覚めた古の災厄「トリュムの牙」が、間欠泉の噴き上がる谷間を覆い尽くした。村々は凍りつき、大地は軋んだ。
その時、グラウクルは現れた。青い瞳に迷いはなく、兜に宿した氷灯が道を照らす。彼は、凍土を越え、仲間と共に巨獣へと挑む。
「この剣に、北の誓いを——」そうつぶやくと、グラウクルは炎と氷のはざまで剣を振り下ろした。
北の空にオーロラが揺れ、英雄の名がまたひとつ、語り継がれることとなった。
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