アンデスの守護騎士・グレイファング

その昔、アンデスの谷間に一族を守る伝説の猫がいた。 彼の名はグレイファング。霧のような毛並みとエメラルドの瞳を持ち、剣と誇りを携えたコロンビアン・ショートヘアの若き戦士だった。彼の村は、ジャングルと山岳を抜けて来た盗賊団によって、平和を脅かされていた。 ある日、長老より受け継がれたマチェーテと民族のルアナを身にまとい、グレイファングは旅立った。コンドルの兜に誓いを込め、段々畑の農民たち、熱帯林の猟師、海辺の交易者たちから知恵と力を授かってゆく。 山を越え、海を渡り、数々の試練を乗り越えたグレイファングは、ついに賊の拠点にたどり着いた。マチェーテの一閃は稲妻のように鋭く、鋼の鎧は正義を宿して輝いた。 戦いの果てに村へ戻ったグレイファングの背には、コンドルが羽ばたくような誇りが宿っていた。それからというもの、彼は「アンデスの守護騎士」と呼ばれ、国土を見守る伝説の存在となったという。 今も谷を吹き抜ける風に、その凛とした佇まいが語り継がれている。