はるのはねとこねこたち
ある初夏の朝、ほのかに霧がかる草原のはしっこで、3匹のブリティッシュショートヘアの子猫たちが目をさましました。
ふわふわのグレーの毛に、ちょこんとのった麦わら帽子。リボンの色は、ミントとピンクと水色です。「きょうはなにをしようか?」と、まんまるの瞳でおたがいを見つめあったそのとき——風にのって、ひとつの羽根がひらり。
「つかまえるよ!」一番前のリオが、羽根を追って駆け出します。あとからティノとメルが続き、3匹はお花の中をぴょんぴょんはねながら走りまわりました。
羽根は高く、ときに低く、ゆらゆらと空を舞い、猫たちは何度もあとちょっとで届きそうになっては、ふふっと笑いながら転がります。
やがて羽根は、そっと草の上に落ちました。リオがそっと前足を出し、ついにキャッチ!3匹は「やったー!」と小さな喜びの声をあげ、羽根を囲んでころころと転がって笑いました。
「また明日も、あそぼうね」
草原にはやわらかな陽ざしが降りそそぎ、子猫たちの笑い声が風にのって広がっていきました。
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