森の道で踊るアビシニアンたち
それは初夏の朝、森の中にある柔らかな木漏れ日の小道でのことでした。薄い霧が緑の葉を優しく包む中、4匹のアビシニアンの姉妹たちがひっそりと集まっていました。
一番上の姉猫リリィが、大切に抱えてきたぬいぐるみをそっと地面に置くと、他の子たちは目を輝かせてそのまわりに集まりました。「今日はぬいぐるみの誕生日パーティ!」リリィの一声で、猫たちはラベンダー色のリボンと鈴を揺らしながら、ぬいぐるみを囲んでくるくると踊り始めました。
森の風も葉っぱも、まるでその祝祭に合わせるようにそよそよと舞い、木漏れ日がステージのように地面を照らします。踊る猫たちはそれぞれのステップで輪を描き、ぬいぐるみは中心でとても嬉しそうな顔をしていました。
やがて霧が晴れ、森の奥に朝日が差し込みはじめると、姉妹たちは「また明日もお祝いしようね」と優しくぬいぐるみを抱えて森の奥へ帰っていきました。
その日、森の小道は静かに、でも確かに、魔法のような時間が流れていたのです。
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