 
  太陽の守護者:アンデスの猫騎士伝説
 彼の名は"ティ・ヤワール"。インカ帝国のかつての首都クスコに生まれ、太陽神インティの神託によって選ばれた、伝説の猫騎士。
子猫の頃、母が語ってくれた神話には必ず"光の守護者"が登場した。ティ・ヤワールは、その運命に導かれるようにチュクチャの使い手となり、キリュナカに身を包み、アンデスの霊峰を駆け巡った。
ある日、帝国を襲った黒き影——それは闇の精霊"ウアカ"。農地を枯らし、祈りをかき消し、人々の信仰すら蝕もうとしていた。
太陽の神官たちは最後の希望としてティ・ヤワールに祈りを託す。彼はマチュピチュの神殿から出発し、アンデスの尾根を渡り、七つの精霊石を集める旅へと出る。
凍てつく嶺を越え、雷鳴轟く谷を抜け、ついに"ウアカ"との決戦。山と太陽の力を纏ったティ・ヤワールは、黄金の羽根飾りを揺らしながら、チュクチャを手に戦いを挑む。
その槍が放たれた瞬間、空は真紅に染まり、太陽が雲間から顔を出す。光に焼かれるように闇は退けられ、人々の祈りが再び空へと届いた。
時を経た今でも、マチュピチュに朝日が差すとき、旅人たちは言う。「この光の中に、ティ・ヤワールの誓いが生きている」と。 
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