修道院の庭で考える猫
古い修道院の庭にある苔むしたベンチの上で、メインクーンのレオは朝の日差しを浴びながら毛づくろいをしていました。
大きな体に立派なたてがみを持つレオは、村で“賢者ねこ”と呼ばれる存在。
いつも穏やかで、誰よりも深く物事を考えているように見えるのです。
この朝、森の小道から聞こえてきた風のささやきに、レオはふと顔を上げました。
それは、かつて旅立った仲間からの挨拶のようでもあり、新しい冒険のはじまりを告げる鐘のようでもありました。
「そろそろ行く時かもしれないな」そうつぶやいたレオは、胸元のメダルを軽くたたき、静かに立ち上がりました。
修道院の庭はいつものように静かで、けれどその空気には、新しい物語の始まりの気配が確かに漂っていたのです。
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