春のキッチンでこねこね日和

春のキッチンでこねこね日和

春のやわらかな朝日が差し込む小さな木のキッチン。窓の外では霧がかすかに漂い、静かな時間が流れていました。そこにいたのは、ふわふわのグレーの毛並みをしたスコティッシュフォールドの姉妹、リリィとミント。 リリィはパステルイエローのスカーフを、ミントはミントグリーンのリボンを首に巻いています。ふたりはお気に入りの毛布の上で、前足を交互に出しながら「こねこね、ふみふみ」。そのしぐさはまるでお母さん猫のお腹にいるときのような安心感に包まれていて、ふたりの目はゆっくり閉じていました。 昔、春先にこの家にやってきたふたりは、まだ小さくて、少し不安そうでした。でも今ではキッチンの光も、ケトルの湯気も、毛布のぬくもりも、すべてが「わたしたちのもの」になりました。 リリィがふと顔を上げると、ミントと目が合います。ふたりは言葉はなくてもわかり合っています。「今日も、いい日だね」と。そうしてまた、こねこねとふたりの手が毛布の上で踊るのでした。

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