マンチくんとネズミのおもちゃ
春の朝、緑がまぶしい公園に一匹の小さな猫がやってきました。
名前はマンチくん。まあるい体にちょこんと短い足、そして大きな瞳が特徴のマンチカンの男の子です。
今日は特別な日。お気に入りのおもちゃのネズミを連れて、公園で冒険ごっこをすることにしたのです。
「ネズミくん、今日こそボクがヒーローになるからね!」そう言うとマンチくんは、ぴょんと跳ねてネズミを追いかけはじめました。
でも、おもちゃのネズミはくるくると逃げるように転がって、マンチくんは一生懸命に前足でちょいちょい。
芝生の上をころがるネズミと、それを追うマンチくんの姿は、まるで小さな冒険物語のワンシーンのよう。
やがて陽射しが少し強くなり、木漏れ日がやさしく包む中、マンチくんはネズミを押さえて「やったぞ!」と胸を張りました。
ストライプのバンダナが風に揺れ、首元のカラフルな鈴が小さく鳴ったその瞬間——マンチくんは本当に、公園の小さなヒーローになっていたのでした。
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