ルドルフと光る毛玉のひみつ
ある古いお屋敷に、ルドルフという気品あふれるノルウェージャンフォレストキャットがすんでいました。
昼間は書斎のすみっこで静かに丸くなっているルドルフですが、夜になると別の顔を見せます。
ある晩、月明かりのさす床に、小さく光る毛玉を見つけました。ふれてみると、ぽよんと音がして、毛玉が浮かびあがったのです。
毛玉はゆっくりとルドルフを導くように階段をのぼり、屋根裏部屋へ。そこには「忘れられた猫たちの肖像画」がならんでいました。
その中央には、一枚の空っぽの額縁。毛玉はそこへふわりと入り、ルドルフの目の前でゆらめきます。
そして声がきこえました。「きみが選ばれし新たな守り猫、ルドルフ——」
その夜を境に、館のふしぎなものたちが少しずつ動き出し、ルドルフの新しい役目が始まるのでした。
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