古城で跳ねるセルカークレックスたち
むかしむかし、丘の上にそびえる古びた城跡には、不思議な猫たちが住んでいました。
その日、セルカークレックスの兄弟たちは、夕暮れの空に照らされながら、廃墟の中庭で元気よく跳ね回っていました。一番年上のフィリオは、くるくる巻いた被毛に真鍮の鈴をつけて、風の音に合わせてぴょんと宙を舞います。
「今日こそ、てっぺんの塔まで行けるかな!」弟のミロが目を輝かせて言いました。
みんなで協力して崩れた石段を登ったり、蔦の間をくぐったり、探検はどんどん楽しくなっていきます。どこかに隠された“伝説の羽根ねずみ”を探すというのが、今日の冒険の目標です。
太陽が沈みかけた頃、塔の上の石の隙間に、小さな羽根飾りが見つかりました。
「見つけた!」とフィリオが声をあげると、鈴がカランと鳴って夕闇に響きました。
その音はまるで、古城が猫たちを歓迎するように響きわたり、空に一番星がきらりと輝きました。
猫たちは夜の冒険を終え、ふわふわの毛を揺らしながら石段を駆け下り、城の奥へと帰っていきました——明日の新しい冒険を夢見ながら。
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