雲の王座に座する太っちょシャム猫
昔むかし、空のずっと上にある“ふわもこ雲の国”には、一匹のふくよかなシャム猫が暮らしていました。名前は“ルル”。
ある日、雲の上でうたた寝していたルルは、そのあまりの心地よさに地上に戻るのをやめてしまいました。そうして何日も、何年も、ルルは雲の上に座り続け、やがて「雲の王」として皆から慕われる存在となったのです。
空を飛ぶ鳥たちはルルに挨拶し、星たちは夜になると彼の周りでやさしく瞬きます。風は彼の毛をとかし、太陽さえも彼の機嫌を伺っているとかいないとか。
ルルは食事も眠りも、すべて雲の上で済ませます。雲の妖精たちが作る“空のクリームスープ”を飲みながら、彼はのんびりと空を見下ろし、世界の平和を見守る毎日です。
その姿をある写真家が奇跡的に撮影し、地上に持ち帰ったことで、「雲の王ルル」の存在は語り継がれることとなりました。
今日もどこかの青空の上で、ルルはふわふわの雲に座りながら、にっこりと微笑んでいることでしょう。
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