焔水(えんすい)のクロ
かつて、とある深い森に、“炎と水をまとう猫”が現れたという伝説がありました。
ある嵐の夜、少年リオは森の奥で一匹の黒猫と出会います。その猫は、背中に燃えさかる炎と、波のように揺れる水を同時にまとっていました。猫の名はクロ。
クロは、かつて火山の精霊と湖の女神が愛した唯一の命であり、その両方の力を受け継いで生まれた存在でした。
リオとクロは村の危機を救うため、干ばつと氾濫に悩まされる人々のもとへ向かいます。クロは、炎で凍てつく地を溶かし、水で枯れた田畑を潤しました。
やがて村人たちは、クロを「焔水(えんすい)」と呼び、大切に見守るようになったのです。
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