ねこ版・ミシシッピ冒険譚：トムとハックの川くだり

19世紀末の夕暮れ、ノスタルジックな空が映るミシシッピ川を、小さないかだが静かに流れていく。 いかだに乗るのは、まだ幼いながらも冒険心に満ちた2匹の猫——トム（アメリカンショートヘア）とハック（三毛猫）。 茶色のテンガロンハットをかぶったトムは頼れるリーダー気質。 麦わら帽子をかぶったハックは少し気弱だが、勘の鋭い観察者。 彼らの旅の目的は「沈んだ宝船"ミャオ号"を探し出し、ネズミ海賊団の財宝を手に入れること」。 だが道中には、濃霧に包まれた"幽霊湾"、牙をむくワニ団、そして謎の"沈黙する灯台"など数々の危険が待ち構えていた。 ある夜、雷雨に見舞われた彼らは、古びた橋の下に身を寄せる。 そこで偶然拾ったボロボロの日記帳。 それには「真の宝は金銀ではなく、勇気と友情だ」と書かれていた。 その言葉に胸を打たれた2匹は、次第に"お宝探し"よりも"互いを信じる冒険"に心を躍らせていく。 ついに旅の終盤、霧の先に現れた朽ちた帆船「ミャオ号」。 しかしそこには…宝箱ではなく、ネズミたちが守ってきた"地図と日記と家族の写真"が。 「ここが帰るべき場所なのかもしれないにゃ」 2匹は地図を元に、いかだで再び旅立つ。 行き先は"どこか新しい場所"、だがその目は未来をしっかりと見据えていた。 ——こうして、トムとハックの"川の冒険譚"は、まだ見ぬ次章へと続いていく。