三毛猫ミル、旅立ちの朝
ある静かな朝、三毛猫のミルは小さな村を出発した。
お気に入りのカンカン帽をかぶり、母猫からもらった革のカバンを背負って、彼女は一本の道に立っていた。
道は果てしなく続く草原の中、まっすぐに地平線へと伸びている。
「ここからが、私の冒険の始まり…」
そう呟くミルの顔には、不安と期待が入り混じっていた。
カバンの中には、魚の干物、旅先で出会った猫に渡すお手紙、そして小さな地図。
彼女の目的は、ずっと前から夢に見ていた“虹の森”を目指すことだった。
そこには伝説の光る蝶がいて、願いを一つだけ叶えてくれるという。
途中で出会った犬の郵便屋や、おしゃべりなカラスたち、やさしい老猫との語らい。
小さな出会いがミルの旅を温かく彩っていく。
ミルはまだ知らない。
この旅が、自分自身を見つける旅になることを。
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