 
  菊桐を戴く三毛の武士
 この猫の名は「景虎(かげとら)」。
生まれながらにして三毛の雄という稀代の存在であり、戦の神に選ばれし者として育てられた。
その証たる太刀は「正恒」。菊桐紋を散らした糸巻太刀拵は、代々伝わる守護の象徴。景虎は戦場にあっても人一倍温和で、無益な争いを避ける知恵を持つ。
戦装束は黒韋の胴丸に加え、黄金の陣羽織をまとう。これは冷気を防ぐためだけでなく、味方に安心を、敵に威圧を与える精神の象徴でもある。
とある春、彼はひとり、雪解けの山間を越え、滅びかけた小藩の城下に姿を現した。武力で押さず、剣を抜かず、言葉と志で人を導いたその姿に、多くの者が従った。
今もどこかの城下町で、春風のように静かに、人々の安寧を守っているという——。 
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