不老猫兄弟と午後三時のミッション

不老猫兄弟と午後三時のミッション

遠い昔、銀河の中心"ティーアトラス星"から地球に送り込まれた2匹の猫がいた。 その名もルイとノア。 彼らは"時の観測者"として、時代ごとの人間文化を観察する使命を帯びていた。 現在、彼らは東京の某アパート最上階のバルコニーに潜伏中。 姿は愛らしい猫に見えるが、その実、1000年以上生き続けてきた不老の存在。 午後三時。 「ノア、今週の人間観察報告、まとめたかい?」 「もちろん。今回は"ストローで紅茶を飲む"という新しい人類の進化パターンを模倣してみたよ」 ルイはブルーの帽子、ノアはブラウンのボウラー。 どちらもパリッとしたシャツの代わりに、ツヤやかな被毛に身を包み、ティーカップを前にいたずらな目を光らせていた。 ところがこの日、事件が起きる。 突然、ノアのカップの中に謎の"宇宙茶葉"が混入。 それはティーアトラス星の伝説——"真実をしゃべる茶葉"。 「ルイ……僕、君がこっそりあのビスケット全部食べたの知ってるにゃ」 「えっ!? 茶葉がしゃべらせたの!?」 そんな大騒動のさなかも、背景には都会のアパート群と午後の青空。 笑いながら、ストロー越しに語り合う彼ら。 今日も世界は、ほんの少しだけユーモアで救われている。 そして猫たちの観測任務も、続く。 未来に紅茶の香りを残して——。

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