王の剣を預かる猫騎士

王の剣を預かる猫騎士

その猫は、王家に忠誠を誓う最後の騎士と呼ばれた。 彼の名はシャルル。シャルトリューの血を引く灰色の戦士であり、代々フランス王家に仕えてきた剣士の末裔だった。 手に携える剣は「ジョワユーズ」——カール大帝が愛用したとされる神聖な刃。歴代の戴冠式で振るわれてきたその剣を、今は彼が継承していた。 タバードに縫い込まれた金のユリの紋章。胸甲に刻まれた誓いの証。どれもが彼の覚悟と誇りを物語っている。 戦の後、ひまわりが咲く城の庭で彼は静かに剣を鞘に収める。 「剣は力ではない。誇りを守る心そのものだ」 そう語るその姿に、兵も貴族も思わずひれ伏したという。シャルル——王の剣を預かる誇り高き猫騎士は、今日もまた歴史の静寂の中に生きている。

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