ひかりのねこ ルミナ
むかしむかし、太陽が長く雲に隠れ、世界が少しずつ元気をなくしていった頃。
ある朝、東の空からまばゆい光がさしこみ、その中に現れたのは金色に輝く猫、「ルミナ」でした。
ルミナは人の言葉を話さないけれど、目を見るだけで心が温かくなる不思議な力を持っていました。
町の人々は戸惑いながらも、ルミナに導かれるように忘れていた“やさしさ”や“ぬくもり”を思い出していきます。
でも、ある日ルミナの光がだんだん弱くなりはじめました。人々が争いやわがままをまた思い出したからです。
そんなとき、小さな男の子がルミナに言いました。「ぼく、ルミナの代わりに光になるよ」
その言葉がきっかけで、町中にほんのりとしたあたたかな光が灯り、ルミナはやさしく微笑むと、ふたたび光とひとつになって空へと還っていきました。
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