時空の迷宮で踊る時計仕掛けの黒猫
 この猫の名はクロノス。彼女は"時空の迷宮"と呼ばれる世界にだけ現れる伝説の黒猫。迷宮の中央には、終わりなき階段と無限に回転し続ける時計盤が幾重にも重なり、重力も時間も意味を持たない。
クロノスは逆さまに浮かびながら、空間に漂う無数の懐中時計や時間の砂粒を、きらきらと輝く星空の瞳で見つめている。頭には時針の形をした小さな帽子。彼女の足元には「時のリボン」と呼ばれる光の帯が流れ、クロノスはそれを戯れるように前足で絡め取る。
一説によれば、この迷宮で遊ぶ猫は世界の"時"そのものを操る力を持つという。雨上がりの早朝、星屑の残る迷宮でクロノスは誇り高く微笑む。「時の支配者になるって案外楽しいものね」と、誰にも聞こえない声で呟いたとき、また一つ時の歯車が回り出すのだった。 
 タグ
  メインクーン  長毛種  黒猫  星空の目  時計仕掛け  時空の迷宮  懐中時計  ノスタルジックモノクローム  幻想  動的構図