高き橋を渡る勇敢なる猫、オリエンタルの旅

その猫の名は“サリム”。誇り高きオリエンタルショートヘアーであり、世界の美しい場所を旅することが日課のような冒険猫だった。 今日の目的地は、谷間にかかる一本の長いつり橋。下をのぞけば吸い込まれそうな高さだが、サリムの緑の目に迷いはない。 風に揺れる橋の中央を軽やかに歩くその姿は、まるでバレリーナのように優雅。橋の上に吹き上がる風も、彼のしなやかな体を祝福するようにそっと通り抜けていく。 途中で出会ったリスや鳥たちは「そんな細い橋をどうして怖がらないの？」と驚くが、サリムは微笑むように言った。「世界は広い。踏み出せば、新しい景色が待っているにゃ。」 その言葉に背中を押されて、リスも鳥も橋の向こう側へ向かうことを決意した。 こうしてサリムは、ただ旅するだけでなく、小さな命に勇気も届けながら今日も一歩ずつ、確かな足取りで世界を渡り続けている。