世界ねこサミット2025：カリカリ改革宣言

とある夏の日、世界の運命を左右する会議が、のどかな庭園で開催された。 名を「世界ねこサミット」。テーマはずばり——"カリカリの未来"。 議長を務めるのは、赤い蝶ネクタイと紫色の瞳が威厳を放つノルウェージャンフォレストキャットの長老、「ミスターモッフ」。そのふっさふさのオーラで、すでに会議の95%を掌握している。 だが…仔猫たちは手ごわかった。 「チーズ味を増やすべきだにゃ！」（青リボン・サングラスのアメリカ代表） 「魚だけじゃ足りない！マグロvsカツオ戦争を今すぐ終結すべき！」（緑リボン・ドイツ派） 「そもそもカリカリってカリカリすぎない？」（青帽子のフランス系中立派） ぬいぐるみマイクを握った仔猫たちは熱弁をふるい、テーブル上のサンプルを奪い合う事態に。カリカリ皿はすでに空。国旗の間で繰り広げられる論戦は、もはや猫界の国連レベル。 一方そのころ、ミスターモッフは目を細め、すでに夢の中。「……カリカリの味？そんなの全部うまいに決まっておろうが……zzZ」 議論は白熱し、鳥のぬいぐるみまで議長に媚を売る異常事態のなか、突然ひとりの仔猫が立ち上がった。「統一案があるにゃ！ミックス味でいいにゃ！」 全員が沈黙した——そして、拍手（前足）が巻き起こる。 こうして「ミックス味憲章2025」が採択され、世界ねこサミットは歴史に残る大団円を迎えたのであった。 なお撮影者は、会議の傍らでお茶をこぼして爆笑していた近所の猫好きおじさん。翌日にはSNSで"#猫サミット2025"がトレンド入りしたとか、しないとか。