忠義と栄光 ─ エクスカリバーの猫騎士

"サー・ウィンストン・オブ・クローズベリー"──彼はアーサー王に忠誠を誓った最後の猫騎士であると伝えられている。 ブルーグレーの毛並みを包むフルプレートアーマーは、15世紀イングランド様式の逸品で、肩と胸にはチューダー・ローズが彫られている。その上から羽織るタバードには、王家の獅子が堂々と刺繍され、誇りと忠義の証とされてきた。 彼が携える剣は"エクスカリバー"。伝説によれば、ただ王にして王たる者のみが扱えるとされる聖剣。だがサー・ウィンストンはその刃を、王の命によってではなく、民の希望と大地の加護により手にしたという。 かつて彼が守った城は霧の中に佇み、今も旅人を導く光となっている。その姿が伝説として残るのは、彼が戦ったからではなく、"決して退かなかった"からである。