ひのこねこ フレア
その村では、昔から“火守り猫”の言い伝えがありました。
ある年の冬、雪が深く降り積もり、村中のかまど火が一斉に消えてしまいます。
寒さと闇に包まれた夜、村の焚き火の中心に、赤く燃えるような毛並みの猫が現れました。猫は「フレア」と名乗り、火を灯す力を持っていました。
フレアが歩いたあとには小さな火のしずくがぽん、と灯り、村の人々はまた暖かい生活を取り戻していきます。
けれどその力には代償があり、フレアの命の炎は燃えつきようとしていました——。
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